ソフトバンクグループのことし3月期の決算は、運営するファンドの投資事業の利益が拡大し、営業利益が初めて2兆円を超えて過去最高となりました。
ソフトバンクグループが発表したことし3月期のグループ全体の決算によりますと、売り上げは前の年度から4.8%増えて9兆6022億円、営業利益は80.5%増えて2兆3539億円となり、いずれも過去最高となりました。営業利益が2兆円を超えるのは初めてです。
営業利益が拡大したのは、サウジアラビアの政府系ファンドなどから出資を受けて設立した10兆円規模のファンドで、投資先となっているアメリカのライドシェア最大手「ウーバー」の株式の評価益など、合わせて1兆2500億円余りの利益を計上したことが主な理由です。
このファンドでは世界各国のベンチャー企業など、これまでにおよそ80社に投資しているということで、ソフトバンクグループは投資会社としての色合いを強めています。
一方、通信子会社「ソフトバンク」と傘下のアメリカの通信会社「スプリント」の業績も増収増益となりました。
ソフトバンクグループの孫正義社長は会見で「スプリント、携帯電話事業、ヤフーなどがあるが、圧倒的に伸びに貢献しているのはファンドだ。新しい成長軌道にのることができた」と述べました。
-- NHK NEWS WEB