10日のニューヨーク株式市場は、米中の貿易交渉への懸念からダウ平均株価は一時、350ドル以上値下がりしましたが、交渉が完全には決裂せず今後も続くことを受けて買い戻しの動きが強まり、値上がりに転じました。
10日のニューヨーク株式市場のダウ平均株価の終値は、前の日に比べて114ドル1セント高い2万5942ドル37セントで、今週の取り引きを終えました。
この日は中国からの輸入品にかけられる関税の大幅引き上げが実施され経済への影響は避けられないという見方から、ダウ平均株価は一時、350ドル以上値下がりする場面もありました。
しかし、トランプ大統領やムニューシン財務長官らがここまでの交渉内容を評価する発言をしたと伝わると交渉が今後も続くことへの前向きな見方が強まり、株価は値上がりに転じました。
今週のニューヨーク株式市場は米中の貿易交渉をめぐって圧力を強めるトランプ大統領や政権幹部の言動に振り回された形で乱高下し、ダウ平均株価は結局、562ドル余り、率にして2%を超える大幅な下落となりました。
市場関係者は「関税引き上げが実施されたことで、今後、実体経済への影響を見極めていくことになるが、当面、米中の政府間の協議がどう推移するのか気にしながら神経質な展開が続きそうだ」と話しています。
-- NHK NEWS WEB