NTTは、傘下のドコモが通信料金を値下げすることが響き、来年3月までの決算で営業利益が5年ぶりに減少する見通しとなりました。
発表によりますと、NTTのことし3月期のグループ全体の決算は、企業向けのシステム受注が好調だったことなどから、売り上げ、営業利益ともに過去最高となりました。
一方、来年3月までの決算の見通しは、売り上げが0.4%少ない11兆8300億円、本業のもうけを示す営業利益が8.5%少ない1兆5500億円と、5年ぶりの減益になるとしています。
これは、傘下のNTTドコモが来月から通信料金を最大で4割値下げするプランを導入することなどから、1800億円規模の利益減少を見込んでいるためです。
また、国内の通信事業が頭打ちとなる中、新たに電力事業を強化するとして小売り事業者の「エネット」を子会社化し、太陽光などの発電や送電を行う新会社を設立することを発表しました。
澤田純社長は記者会見で、「利益の6割をドコモに頼る構造をシフトしていく。新しい事業のタネはたくさんある」と述べ、収益構造の改革を進めていく方針を示しました。
-- NHK NEWS WEB