中国が、巨大経済圏構想「一帯一路」の重要拠点として開発を進めるパキスタン南西部のグワダル港で、高級ホテルが武装グループに襲撃され、ホテルの従業員など5人が死亡しました。この襲撃について地元の武装グループは「中国や外国の投資家を標的にした」とする犯行声明を出しました。
パキスタン南西部バロチスタン州にあるグワダル港で11日、中国人宿泊客も利用する高級ホテルが武装グループに襲撃されました。
パキスタン軍によりますと、武装グループは3人で、ホテル内で無差別に銃撃を行ったあと駆けつけた軍の兵士らと銃撃戦になったということです。
この襲撃でホテルの従業員と軍の兵士の合わせて5人が死亡し、グループのメンバー3人も殺害されました。
宿泊客は避難して無事でした。
グワダル港は中国が巨大経済圏構想「一帯一路」の重要拠点と位置づけ、中国の国有企業によって大規模な開発が進められています。
この襲撃について、地元バロチスタン州の独立を目指している武装グループが「中国や外国の投資家を標的にした」とする犯行声明を出しました。
このグループは去年11月にもパキスタン最大の都市カラチにある中国総領事館を襲撃しており、今回も開発を進める中国への強い反発があったことがうかがえます。
-- NHK NEWS WEB