東芝の昨年度の決算は、中国経済の減速などの影響で本業のもうけを示す営業利益が前の年度よりも6割近く減りました。経営再建の一環として稼ぎ頭の記憶用半導体、フラッシュメモリー事業を売却したあとの収益力の強化が課題となります。
東芝が13日発表した昨年度の決算は、売り上げが3兆6935億円と前の年度より6.4%減少し、営業利益は354億円で58.9%減少しました。
中国経済の減速の影響でスマートフォンや家電向けなどの半導体の業績が悪化したほか、国内で受注した電力の送配電事業で、当初の見積もりよりも経費が拡大したことが主な理由です。
東芝は経営再建のために稼ぎ頭の記憶用半導体、フラッシュメモリー事業を去年6月に売却し、将来に向けた収益力の強化が課題となっています。
このため、中国経済の減速を受け、業績が悪化した半導体製品の子会社でおよそ350人の早期退職を募集することを発表しました。
また、東芝は取締役会の構成を見直し、12人の取締役のうち社外取締役をこれまでの7人から10人に拡大することも決め、経営への監督や助言を強化するとしています。
-- NHK NEWS WEB