景気が減速している中国で新車販売の落ち込みが止まりません。先月の販売台数は去年の同じ月より15%近く減少し、2か月ぶりに2ケタの減少になりました。
自動車メーカーなどで作る「中国自動車工業協会」によりますと、先月の新車の販売台数は198万台で去年の同じ月よりも14.6%減少しました。
中国の新車の販売台数は貿易摩擦などを背景に去年9月から6か月連続で前年を10%以上、下回りました。3月は減少幅がいったん、5%程度に縮小しましたが、4月は再び2ケタに拡大し、新車市場の縮小に歯止めがかからなくなっています。
車種別に見ますとトラックなど商用車がほぼ横ばいとなっているのに対して、乗用車は17.7%の減少と落ち込みが顕著で、消費の弱さを反映した形となっています。
中国政府は景気対策の一環として農村部などを対象に、一定の燃費基準をクリアした乗用車に買い替えた場合は減税する措置などを近く導入する予定です。今回の販売の落ち込みは、新たな措置の導入を前にした買い控えが影響したという見方もあり、政府の対策が自動車市場の回復につながるかどうか注目されます。
-- NHK NEWS WEB