男性用化粧品の市場が拡大する中、男性のおしゃれ意識の高まりにビジネスチャンスを見いだす動きが小売店や美容院などで相次いでいます。
民間の調査会社「富士経済」によりますと、去年の男性用化粧品の市場規模は1175億円に達する見込みで、この10年でおよそ200億円拡大しました。
男性のおしゃれ意識の高まりを確実に捉えようと、東京 銀座にある雑貨店では男性用化粧品の品ぞろえを徐々に増やし、今ではおよそ500種類を用意しています。
腕やすねなどのむだ毛を好みのボリュームに調整して清潔感を演出する器具や、唇をほのかなピンクに色づかせ、華やかな雰囲気を醸し出すリップクリームが最近の人気だということです。
担当者によりますと、若い男性だけでなく、ビジネスで好印象を与えようという40代も売り場を多く訪れているということです。
一方、新たなサービスを導入する美容院も出始めています。
東京 銀座の美容院は眉毛やまつげを整えたり、メイクの方法を教えたりする男性客向けのコースを設定しています。
この美容院ではまつげを両目、合わせて40本から120本、増やすことができ、まつげの向きを工夫すれば目を大きく見せるなどの効果が期待できるとアピールしています。
美容院を経営する手塚拓海さんは「インスタグラムなどで積極的に自身の顔を出すようになったことがこうした動きの背景にあると思う」と話していました。
-- NHK NEWS WEB