中部地方の病院が発注する医療事務をめぐり、談合を繰り返していた疑いがあるとして、公正取引委員会は独占禁止法違反の疑いで、医療サービス大手の「ニチイ学館」など3社の立ち入り検査に入りました。
立ち入り検査を受けたのは、医療サービス大手で東京 千代田区にある「ニチイ学館」や東京 港区の「ソラスト」など3社です。
関係者によりますと、3社は、中部地方の複数の病院が発注する保険請求の手続きやカルテの管理などの医療事務の代行業務をめぐり、談合を繰り返していたとして、独占禁止法違反の疑いが持たれています。
関係者によりますと「ニチイ学館」と「ソラスト」は医療事務の代行業務の市場のおよそ8割を占めていて、3社は数年前から受注額が下落するのを防ぐため、事前に話し合って受注業者を決めていた疑いがあるということです。
公正取引委員会は、3社の本社や中部地方の支社などを立ち入り検査し、詳しい経緯を調べています。
「ニチイ学館」と「ソラスト」は、18年前にも国立病院などが発注する医療事務の入札で談合していたとして、公正取引委員会から課徴金の支払いを命じられていて、その後、談合をいったん取りやめたとされていました。
ニチイ学館は「検査には全面的に協力します」、ソラストは「ご迷惑をおかけして申し訳ありません。検査には全面的に協力します」とコメントしています。
-- NHK NEWS WEB