大量のプラスチックごみが海に流れ出し、環境や生態系への影響が懸念される一方、科学的なデータが不足し、まだ詳しい実態がわかっていないことから、東京大学と日本財団はプラスチックごみの海洋汚染について調査、分析を行うプロジェクトを立ち上げました。
年間、世界で発生するプラスチックごみの量は、国際機関の推計で3億トンに上るとされ、年々増えています。
その一部は海に流れ出し、環境や生態系への影響が懸念されていますが、詳しい実態はまだよくわかっていません。
このため東京大学は、日本財団から3億5000万円余りの助成を受けて、プラスチックごみの海洋汚染について調査、分析するプロジェクトを共同で立ち上げました。
具体的には、ほかの研究機関や企業などの協力も得て、日本海や沖縄周辺の海域と大都市を抱える東京湾の比較調査を行うほか、小さく砕けたマイクロプラスチックが海の生き物や人間の体にどのような影響を与えるか、遺伝子レベルで分析することなどを検討していて、3年後をめどに成果をまとめる方針です。
プラスチックごみの問題は国際的に課題となっていて、来月に日本で開かれるG20大阪サミットでも話し合われる見通しです。
-- NHK NEWS WEB