宅配最大手のヤマトホールディングスは、人手不足が続く中で宅配便の量が急増した結果、人件費が想定を超えて増える見込みになったとして、今年度1年間を通じた業績の見通しを10%以上、下方修正しました。
ヤマトホールディングスの発表によりますと、去年4月から12月末までの間に扱った宅配便は14億3700万個に上り、前の年の同じ時期より1億900万個、率にして8.3%増え、過去最高を記録しました。
これは、ネット通販の拡大で宅配便の扱いが急増したためで、会社では人手不足が続く中、人件費が想定を超えて増える見込みになったとしました。その結果、本業のもうけを示す営業利益をこれまでの650億円の見通しから580億円に10.8%下方修正し、最終利益も390億円から340億円に12.8%下方修正しました。
このため、会社では、今後、宅配便について、価格の引き上げや宅配ロッカーを利用するなどした配送の効率化を検討するとしています。
会見したヤマトホールディングスの芝崎健一専務は「発送の量に応じて割引を求める通販事業者の荷物が増えて、全体として単価が下落傾向にあるうえ、人手不足で人件費が増え、利益率が落ちてきている。われわれの努力でなんとかしていくには限界が来ている」と述べました。
-- NHK NEWS WEB