インターネット大手のヤフーは、広告収入を得るために制作される「アフィリエイト」と呼ばれるサイトに誘導するネット広告の配信を6月から原則停止することを決めました。
「アフィリエイト」は、広告主が、個人のブログに商品の広告記事を書いてもらったり、制作会社に広告サイトを制作してもらい、その広告を通じて商品が購入されたときに成果に応じて報酬が支払われる仕組みのことです。
この仕組みを使って報酬を得ている広告制作者は、「アフィリエイター」と呼ばれていますが、この中の一部には、売り上げを伸ばそうと、「テレビ番組でも紹介された」とか「芸能人が絶賛」といったうその内容を含んだ広告サイトを制作しているケースが見つかり、問題になっていました。
こうしたことを背景に、ヤフーは、自社が配信するネット広告の「広告掲載基準」のうち「広告の有用性について」の項目を変更し、「第三者のサイトへのリンクや広告が多数掲載されているものや、広告のクリック等をさせることを主目的としているような」サイトへ誘導する広告は、配信を行わないことを決めました。
ヤフーによりますと、アフィリエイトサイトへ誘導する広告の多くは、新たな基準に抵触し、配信ができなくなるということです。
ヤフーが配信している広告は、ヤフージャパンのサイトだけでなく、新聞社のニュースサイトなど、多くのウェブサイトに配信されていて、今回の基準の変更で、こうしたメディアについてもアフィリエイトサイトに誘導するネット広告は掲載されなくなります。
基準を変更した理由について、ヤフーは、「ユーザーの保護と広告掲載面の品質向上のため」としていて、6月3日から順次、配信を停止していくとしています。
-- NHK NEWS WEB