中国の王毅外相は18日夜、アメリカのポンペイオ国務長官と電話で会談し、アメリカ政府が中国の通信機器大手「ファーウェイ」への締めつけを強めていることを念頭に、政治的な手段を通じて中国企業の経営を圧迫しているとして強く抗議しました。
中国外務省の発表によりますと、王毅外相は18日夜、ポンペイオ国務長官と電話で会談しました。
王外相は「アメリカが政治的手段を含めたさまざまな方法で中国の利益を損ない、中国企業の経営に圧力を加えていることに断固として反対する」と述べました。
アメリカは中国の通信機器大手ファーウェイと関連企業を、アメリカの企業が政府と許可なく取り引きすることを禁じるリストに加えるなど締めつけを強め、王外相の発言はこれを念頭にしたものです。
さらに王外相は米中の貿易問題をめぐる交渉について「貿易問題は交渉を通じて解決すべきだ。交渉は対等でなければならず、中国は国際関係の基本的ルールを守ってきた」と述べ、関税の引き上げやファーウェイへの締めつけの強化といった手段を通じて、貿易交渉で圧力を強めるアメリカの対応に強く抗議しました。
一方、イラン情勢についても意見を交わし、王外相は緊張をエスカレートさせることを避けるよう求めたうえで、アメリカが中国など他国の企業に対し、イラン産原油を全面的に禁輸する制裁を科すことに改めて反対する立場を示しました。
-- NHK NEWS WEB