中央アジアのタジキスタンを訪れている河野外務大臣は、ムフリディン外相と会談し、中国が経済的な結び付きを背景に地域への影響力を強めていることを念頭に、日本企業のさらなる進出や生活向上のための支援などを通じて、両国関係を強化していくことで一致しました。
日本の外務大臣として、15年ぶりにタジキスタンを訪れている河野外務大臣は、日本時間の午後、ムフリディン外相と会談しました。
この中で、河野大臣は、中国が巨大経済圏構想「一帯一路」を背景に、この地域での影響力を強めていることを念頭に、「中央アジア地域の安定の鍵をにぎるタジキスタンとの関係強化に向けて協力していきたい」と述べました。
また、ムフリディン外相は「今回の訪問で2国間関係の新しいページが開けた」と述べ、経済や防災など幅広い分野で両国の関係を強化していくことで一致しました。
そして、両外相は、日本企業のさらなる進出に向けて、投資協定の早期締結を目指すことや、山岳地帯の多いタジキスタンの生活向上のために、日本が、除雪車や救急車を導入する費用として、およそ18億円の無償資金協力を行うことで合意しました。
会談の後、河野大臣は記者団に対し「国境を接している中国がタジキスタンと深い関係にあるのは当然だと思うが、一連の会談を通じて極めて親日的な国であると認識をあらたにした。今後も、ひとづくり、国づくりを積極的に支援していきたい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB