大手銀行の「りそな銀行」は東南アジアへ進出する国内の中小企業などを後押しするため、シンガポールの金融機関を買収することを決めました。りそな銀行を含む「りそなグループ」にとっては平成14年のグループ発足以来、国内外を通じて初めての企業買収となります。
発表によりますと「りそな銀行」は、ことし9月までにシンガポールの金融機関「AFCマーチャントバンク」のすべての株式を取得し買収することを決めました。買収額は公表されていませんが数十億円程度と見られます。
「AFCマーチャントバンク」は東南アジアのインフラ開発を目的に、シンガポールやマレーシアなど5つの国の金融機関が中心となって設立された金融機関で、預金や為替業務などは行わず出資金をもとに現地のインフラ事業への投資などの業務を手がけています。
りそな銀行は、この金融機関の顧客基盤や現地の情報網を活用することで、日本から東南アジアに進出する中小企業などの支援を強化することにしています。
りそな銀行を含む「りそなグループ」は経営が悪化した平成15年に実質的に国有化されましたが、その後経営は改善し、おととし公的資金の返済も終えています。「りそなグループ」による企業買収は、平成14年のグループ発足以来、国内外を通じて初めてのこととなります。
-- NHK NEWS WEB