アメリカの航空機大手ボーイングの新型機が相次いで墜落した事故を受けて、中国の国営メディアは、中国の大手航空会社の3社が同型機の運航停止を余儀なくされ損害を被ったなどとしてボーイングに対して損害賠償を求めた、と伝えました。
ボーイングの737MAX8はインドネシアとエチオピアで相次いで墜落事故を起こし、各国の航空当局は同型機の運航を停止しています。
中国の国営メディアは21日、大手航空会社の中国東方航空が、同型機の運航の停止を余儀なくされたうえ、発注していた機体の引き渡しも遅れたことで損害を被ったとして、ボーイングに対して損害賠償を求めたと伝えました。
さらに22日、中国国際航空と中国南方航空もボーイングに対して相次いで損害賠償を求めたと伝えました。
損害賠償を求めた3社で保有する同型機は合わせて53機に上るということです。
今回の動きは、貿易問題で対立するアメリカへの対抗策ではないかといった見方も一部で出ています。
中国外務省の陸慷報道官は22日の記者会見で「企業が法に基づきみずからの利益を守ろうと望むことは、非難されるべきでない」と述べ当然の権利だと主張しました。
-- NHK NEWS WEB