インドネシアの首都ジャカルタでは、大統領選挙で落選した候補の支持者が、大規模な不正があったなどとして激しく抗議し警察と衝突していて、混乱が広がる中、進出している日系企業などでは社員に自宅待機を命じているところも出ています。
インドネシアの大統領選挙は、21日開票結果が発表され、ジョコ大統領の再選が決まりました。
しかし、対立候補で軍の元幹部のプラボウォ氏は、開票作業で大規模な不正があり、結果は受け入れられないと主張しています。
プラボウォ氏の支持者は首都ジャカルタにある政府施設の前などで激しい抗議を続け、一部が警察と衝突し、警察によりますとこれまでに6人が死亡したということです。
22日夜も一部の参加者が暴徒化して、警察官に向かって石を投げるなどし、これに対して警察官が催涙ガスやゴム弾で応戦しました。
また、車を燃やしたり警察官の寮に放火したりした疑いで257人が警察に拘束されましたが、警察は、男らが何者かから金を受け取っていたとみられるとして、背後関係を捜査しています。
治安当局は、警察官と軍の兵士、合わせて3万人余りを動員し、周辺の道路を封鎖して厳重な警戒を続けていますが、周辺には日系企業を含む多くの企業の事務所があり、中には社員に自宅待機を命じるところも出ています。
ジャカルタの日本大使館は、現地の日本人に対し抗議行動が続いている場所に近づかないよう引き続き、注意を呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB