イギリスのメイ首相は、日本時間の24日午後6時すぎ、声明を発表し、来月7日に与党・保守党の党首を辞任し、後任の党首が決まりしだい首相も辞任することを明らかにしました。
メイ首相は、24日午前10時すぎ(日本時間 24日午後6時すぎ)、ロンドンの首相官邸前で声明を読み上げ、来月7日に与党・保守党の党首を辞任することを明らかにしました。
そして、翌週から後任を選ぶ党首選挙を開始し、次の党首が決まりしだい首相も辞任するとしています。
メイ首相は、EU=ヨーロッパ連合からの離脱をめぐる交渉を振り返り、「民主主義では国民に選択を与えた以上、その意思を実現する義務があると信じてきた。全力を尽くしてEUと交渉し、議会の説得を試みたが成し遂げられなかった。残念だが新しい首相がこの役目を担うのが国益にかなうと思う」と述べ、離脱を成し遂げられなかったことへの無念の思いをにじませました。
そして、「保守党は政治の混乱を乗り越えられる。私はこの国で2人目の女性の首相だったが、必ず後に続く人がでるだろう。愛する国のために仕事ができたことを本当に感謝している」と涙で声を詰まらせながら締めくくりました。
メイ首相は、離脱をめぐるこう着状態を打開しようと、2度目の国民投票に道をひらく方針を示しましたが、主要閣僚が辞任するなど急速に反発が強まり、孤立を深めていました。
党首選挙の日程が決まったことで保守党では、後任選びが一気に加速することになります。
すでにボリス・ジョンソン前外相、エスター・マクベイ前雇用・年金相、ローリー・スチュアート国際開発相が立候補を表明しているほか、ハント外相や、ジャビド内相などが立候補に意欲を示していると伝えられています。
-- NHK NEWS WEB