生命保険大手4社のことし3月期の決算は外貨建ての保険商品の販売が伸びたことから3社が増収でした。一方で、元本割れなどのリスクの説明が不十分だという苦情が相次いだことから、各社は、顧客保護の取り組みを強化するとしています。
生命保険大手4社が24日までに発表したことし3月期のグループ全体の決算によりますと、売り上げにあたる「保険料等収入」は、「日本生命」が前の年より11%増えて6兆692億円。
「第一生命ホールディングス」が9%増えて5兆3440億円。
「明治安田生命」が1%増えて3兆813億円と、3社が増収でした。
国内で低金利が続く中外貨建ての保険商品の販売が増加したことが主な要因です。
「住友生命」は3%少ない2兆6056億円でした。
本業のもうけを示す「基礎利益」は外国債券の利息収入が増えたことなどから4社とも増益で、「日本生命」と「明治安田生命」は過去最高でした。
各社は、外貨建ての保険商品は今後も堅調な販売が続くとする一方、為替の変動による元本割れの可能性などリスクの説明が不十分だとの苦情が相次いだことから、顧客保護の取り組みを強化するとしています。
また、今年度の業績については海外経済の不透明感から国内外で低金利が続くことが見込まれるなどとして、4社いずれも基礎利益が減益になると予想しています。
-- NHK NEWS WEB