キャッシュレス決済の広がりで現金の需要が減っていることを背景に、世界のATM=現金自動預け払い機の台数が去年、初めて減少に転じたという調査がまとまりました。
イギリスの調査会社RBRによりますと、世界のATMの台数は、去年末の時点で324万台で、おととしよりおよそ1%減り、初めて減少に転じました。
これはATMの台数が最も多い中国でスマートフォンを使ったキャッシュレス決済が普及し、現金の需要が減ったことや、2番目に多いアメリカで銀行の支店の統廃合が進んだことが主な要因です。
また、台数で世界4位の日本でも去年は20万2300台と、おととしより500台減り、この10年間で初めて減少したということです。
経済成長が続く東南アジアやアフリカなどではATMは増えていますが、主要国での減少の影響が大きいため、今後も世界全体の台数は減少傾向が続く見通しだとしています。
ATMは、1970年代にアメリカで普及が始まり、世界各国に広がってきましたが、インターネットやスマホの普及でその役割が転機を迎えているとも言えそうです。
-- NHK NEWS WEB