韓国軍などは武力攻撃や災害に備えた演習を27日から始めました。米朝首脳会談を受けて中止が決まった米韓合同軍事演習に代わるものとして韓国が独自に行っていて、北朝鮮が反発を強める可能性もあります。
演習は、武力攻撃やテロ、災害などに備えることを目的に、韓国軍と政府機関、企業などから48万人余りが参加し、4日間の日程で始まりました。
期間中は、有事を想定しコンピューターを使った図上演習を行うほか、災害時における中央省庁や自治体、民間の連携を確認することなどが予定されています。
この演習は、去年の米朝首脳会談を受けて中止が決まった米韓合同軍事演習「ウルチ・フリーダム・ガーディアン」に代わるものとして韓国側が単独で行っていて、韓国政府は、演習は軍事だけではなく、災害にも対応していると強調するなど北朝鮮に配慮しているとみられます。
韓国国防省報道官は、27日の会見で「北との軍事合意を忠実に履行しており、防衛的性格の訓練だ」と改めて強調しました。
ただ北朝鮮は今月2度にわたりミサイルの発射を強行し、25日には国営メディアが韓国軍に対し「平和の気流に逆行し、敵対行為に執ようにしがみついている」などと批判していて、今後反発を強める可能性もあります。
-- NHK NEWS WEB