フランスのルノーは日産自動車に経営統合を求める一方、イタリアとアメリカが拠点のFCA=フィアット・クライスラーとの経営統合も検討することを決めました。フィアット・クライスラーも日産に連携を呼びかけていて、経営の自主性を確保して業績の回復に専念したい日産が対応を迫られる可能性があります。
ルノーは27日、取締役会を開いて、フィアット・クライスラーが提案してきた対等合併による経営統合について前向きに検討することを決めました。
日産に経営統合を求めているルノーは、提案が日産などとの企業連合の力を高めることにつながるかどうかを見極めて受け入れを判断するとしています。
フィアット・クライスラーも、ルノーとの統合を通じて日産や三菱自動車工業と連携したいと表明し、ルノーや日産とともに販売台数が1500万台以上の世界最大の自動車メーカー連合の結成に意欲を示しました。
一方の日産は、経営の自主性を確保したいとしてルノーとの統合協議を拒否し、4年連続の減益が見込まれる今は低迷している業績の回復に専念したい考えです。
ただ日産の意向とは別に、ルノーとフィアット・クライスラーはどちらも日産との関係を重視しており、今後の両社の議論の進み方によっては日産の経営戦略にも影響し、対応を迫られる可能性があります。
-- NHK NEWS WEB