日産自動車と三菱自動車工業、フランスのルノーが29日、3社連合の定例の会議を開きました。ルノーが検討を決めたFCA=フィアット・クライスラーとの経営統合案について意見が交わされました。
横浜市で開かれた会議には日産の西川廣人社長、三菱自動車の益子修CEO、ルノーのスナール会長ら3社連合の経営トップが出席しました。
会議では、ルノーのスナール会長が、FCA=フィアット・クライスラーから提案を受け、前向きに検討することを決めた経営統合案が、日産、三菱自動車にもたらすメリットについて説明しました。
統合案について日産の西川社長は会議前の29日朝、記者団に対して、「日産にとってどういう影響があるか、日産の利益というところをよくみたいと思います」と述べるなど、日産社内ではフィアット・クライスラーとの協業について慎重な見方も出ています。
このため会議では、調達の効率化や技術の共有化などで具体的な効果があるのかどうかについて意見が交わされました。
ルノーとフィアット・クライスラーの経営統合案については、ルノーの筆頭株主であるフランス政府のルメール経済相が、販売台数で世界一となる日産なども含めた企業連合の枠組みで進めるべきだという考えを示していて、日産の対応が注目されます。
-- NHK NEWS WEB