米中両国の貿易摩擦は、日本時間の来月1日、中国側がアメリカからの輸入品の関税を引き上げ、さらに激しい対立に発展します。トランプ大統領は「中国は破滅的な影響を受けている」と述べ、互いに関税をかけ合う応酬で困っているのは中国だと強調しました。
トランプ政権が今月10日、中国からの2000億ドル分の輸入品に上乗せする関税を25%へ引き上げたことに反発して、中国は、日本時間の来月1日午前1時に、600億ドル分の輸入品に最大25%の関税を上乗せします。
この対抗措置の発動を控え、トランプ大統領は30日、記者団に対して「関税によって、中国は破滅的な影響を受けている。関税を避けるため、中国から企業が逃げ出し、ベトナムやアジアの国々、そしてアメリカに流れてきている」と述べ、互いに関税をかけあう応酬で困っているのは中国だと強調しました。
トランプ政権は、高い関税をかけるだけでなく、中国の通信機器大手「ファーウェイ」が、アメリカ製の電子部品やソフトウエアを使えないようにする措置に踏み切って、中国への圧力を強化しています。
トランプ大統領は「中国は交渉の妥結を望んでいる」と述べ、アメリカの強硬策に音をあげ、中国は本音では早期の合意を求めているという見方を示しました。
-- NHK NEWS WEB