韓国メディアは、2回目の米朝首脳会談に向けてアメリカとの交渉を担当した北朝鮮側の特別代表が、会談が物別れに終わった責任を問われて処刑されたと伝えました。韓国政府は、事実関係を確認できないとして慎重な見方を示しています。
これは韓国の大手紙 朝鮮日報が、北朝鮮の消息筋の話として31日の朝刊の一面で伝えたものです。
それによりますと、ことし2月に行われた2回目の米朝首脳会談に向けてアメリカ側との交渉にあたった北朝鮮のキム・ヒョクチョル特別代表は、会談が物別れに終わった責任を問われて会談の1か月後に当局の調査を受けたということです。
その結果「アメリカ側に抱き込まれてキム・ジョンウン(金正恩)朝鮮労働党委員長を裏切った」と判断され、スパイの疑いで首都ピョンヤン郊外のミリム(美林)飛行場で処刑されたということです。
また、交渉を統括していたキム・ヨンチョル朝鮮労働党副委員長は強制労働の処分を受け、会談に同行したキム委員長の妹のキム・ヨジョン(金与正)氏も謹慎中だと伝えています。
一方、この報道について韓国統一省の副報道官は31日の定例記者会見で「確認できない」と述べ、韓国大統領府の高官も記者団に「以前にも北に関連した報道はあったが、違った場合も多かった」と述べるなど、韓国政府としては慎重な見方を示しています。
-- NHK NEWS WEB