成田空港は、日本から出国する際の一連の搭乗手続きに、来年の春から顔認証のシステムを導入することになりました。パスポートを繰り返し見せる必要がなくなり、手続きに必要な時間が大幅に短縮されることになります。
成田空港会社が新たに導入するのは、NECが開発した顔認証のシステムで、来年の春から、出国から搭乗までの一連の手続きで運用が始まります。
新たなシステムは、チェックインの際、専用の端末に個人の顔の画像とパスポートの顔写真、それに搭乗券のデータを読み込ませ、それぞれの情報をひもづけます。
それ以降は、手荷物を預けたり保安検査場を通過したりする際でもパスポートを見せる必要がなくなり、手続きに必要な時間が大幅に短縮されるということです。
成田空港ではこのシステムを、まず、全日空と日本航空の一部の路線に導入し、その後、対象とする路線を増やしたいとしています。
成田空港会社の濱田達也常務は「現在、ピーク時には長い行列ができている状況で、利用者のストレスを減らすため日本の最先端技術を活用したい」と話しています。
成田空港では、外国人旅行者の増加などで昨年度の国際線の出発者数がおよそ1800万人と過去最多になっていて、手続きにかかる時間の短縮が課題となっています。
-- NHK NEWS WEB