東芝は、経営再建の一環として、撤退を決めていたアメリカのLNG=液化天然ガス事業を、フランスのエネルギー大手、トタルに売却することになりました。売却に伴って、およそ930億円の損失を計上するということです。
発表によりますと、東芝はアメリカでのLNG事業を来年3月までにフランスのエネルギー大手、トタルに売却することで合意しました。
売却額は17億円ですが、将来発生するとみられる損失を一時金としてトタル側に支払うため、売却に伴って、およそ930億円の損失を計上する見通しだとしています。
東芝は、経営再建の一環としてこの事業からの撤退を決め、去年、中国の企業に譲渡する契約を結びました。
しかし、ことし4月になって中国側からの意向で契約が白紙に戻り、新たな売却先を探していました。
売却がまとまらない場合、経営再建策の練り直しを迫られる可能性もありましたが、東芝としては、今回の合意で負の遺産の処理にめどをつけ、IT関連やインフラ事業など、中核と位置づける事業の強化を急ぎたい考えです。
-- NHK NEWS WEB