国産初のジェット旅客機の開発を進めている三菱重工業は、ライバルでもあるカナダの航空機メーカー、ボンバルディアから小型ジェット旅客機事業の一部を買収する方向で交渉していることを明らかにしました。
三菱重工はカナダのボンバルディアの小型ジェット旅客機事業のうち、座席数50席から100席クラスの飛行機を製造している部門の買収交渉を進めているということです。
三菱重工は、座席数70席から90席程度のジェット旅客機「MRJ」の開発を進めています。
しかし、相次ぐトラブルで初号機の納入時期が5回も延期し、納入は、当初の計画の7年遅れとなる来年の半ばまでずれ込んでいます。
一方、ボンバルディアは小型ジェット旅客機の分野では豊富な実績を持ち、ブラジルの航空機メーカー、エンブラエルとともに世界的に高いシェアを占めています。
三菱重工としては今回の買収によって、開発ノウハウや、機体を納入したあとのメンテナンス体制を強化したい考えです。
また、同じクラスの旅客機を製造するライバルの買収によって今後の開発や販売を優位に進めたいねらいもあるものとみられています。
-- NHK NEWS WEB