フランスのルノーは4日、FCA=フィアット・クライスラーから提案を受けている経営統合について取締役会で正式な協議に入るかどうか話し合いましたが、結論に至らず、5日も議論を続けることになりました。
ルノーは先月、フィアット・クライスラーから、対等合併による経営統合の提案を受け、内容は新しい会社を設立し、その株式を両社の株主が50%ずつ保有するなどとしています。
これを受けてルノーは4日、取締役会を開いて対応を話し合いましたが、統合に向けて正式な協議を始めるかどうか結論に至りませんでした。
具体的な理由をルノーは明らかにしていませんが、現地メディアは筆頭株主のフランス政府が統合後の新会社のトップにルノー出身者が就くことなどを求めていると伝えていて、こうした調整に時間がかかっている可能性もあります。
ルノーは、フィアット・クライスラーとの新会社を、日産自動車や三菱自動車工業との企業連合と連携させ、新たな自動車グループを作ることに意欲を示していて、5日も取締役会を開いて引き続き議論することにしています。
また、フィアット・クライスラーも日産や三菱自動車との連携を目指しており、トップどうしで意見を交わす場を設けたい意向です。
ルノーとフィアット・クライスラーの統合の協議は、日産の経営のあり方にも関わってくるだけに、スムーズに協議が始まることになるのかが当面の焦点になります。
-- NHK NEWS WEB