物別れに終わった米朝首脳会談の責任を問われ北朝鮮側の交渉担当者が処刑されたと韓国のメディアが報じたことについて、アメリカのトランプ大統領は「処刑されていない」と述べて、報道を否定しました。
韓国の大手紙、朝鮮日報は先週、北朝鮮の消息筋の話として、ことし2月の2回目の米朝首脳会談が物別れに終わった責任を問われ、北朝鮮のキム・ヒョクチョル特別代表が処刑されたと報じました。
これについて5日、トランプ大統領は「メディアは彼が処刑されたと伝えたが、処刑されていない」と述べ、報道を否定しました。
ただトランプ大統領は「先日夜、劇場にいた」とも述べていることから、アメリカの一部のメディアは北朝鮮の別の政権幹部と混同しているようだと伝えています。
この政権幹部は強制労働の処分を受けたと報じられたあと、北朝鮮の国営メディアが劇場で芸術公演を観覧したと伝え、健在であることが確認されています。
トランプ大統領は「キム・ジョンウン(金正恩)委員長は交渉をまとめたいだろうし私もそうだ。適切な時期に彼と会うことを楽しみにしている」と、3回目の首脳会談への期待も述べていて、交渉が失敗し担当者が処刑されたという報道を否定することで交渉継続への意欲を改めて示すねらいがあるとみられます。
-- NHK NEWS WEB