横浜市を走る自動運転の新交通システム「シーサイドライン」が逆走して衝突した事故で、車両内部にある進行方向を制御する装置につながる回路に、断線した箇所が見つかったことが運行会社への取材でわかりました。会社は、断線によって進行方向が切り替わったことが伝わらないままモーターが作動し逆走したとみて詳しく調べています。
今月1日、横浜市の新交通システム「シーサイドライン」の新杉田駅で無人で自動運転する車両が逆走して駅構内の車止めに衝突し、乗客14人が重軽傷を負いました。
「シーサイドライン」は当面、運転士による有人運転を行い、通常の65%程度の本数で運行を続けることにしています。
事故の詳しい原因はまだわかっていませんが、これまでの運行会社の調査では、事故を起こした車両と駅の双方にある自動運転の装置の間では進行方向の切り替えを伝える信号は正常に送受信されていたということです。
このため、車両の電気系統に何らかの不具合があったとみてさらに調査した結果、進行方向を制御する装置につながる回路に断線した箇所が見つかったということです。
運行会社はこの断線によって進行方向が切り替わったことが伝わらないままモーターが作動し逆走したとみて、さらに詳しく調べています。
事故をめぐっては、国の運輸安全委員会も引き続き原因の調査を進めています。
-- NHK NEWS WEB