看護師の免許を持っていないにもかかわらず、特別養護老人ホームの入所者に注射などを繰り返していたとして、千葉県鎌ケ谷市に住む54歳の男が警察に逮捕されました。
逮捕されたのは千葉県鎌ケ谷市の元派遣社員、下條康司容疑者(54)で、警察の調べによりますと、看護師の免許を持っていないにもかかわらず、去年5月から8月にかけて千葉県柏市の特別養護老人ホームに入所する80代の女性にインスリンの注射を50回近く繰り返したほか、90代の女性からは採血も行ったとして保健師助産師看護師法違反などの疑いが持たれています。
警察によりますと、他人の看護師免許証を自分の名前に換えるなどしたうえでコピーして派遣会社に提出し老人ホームで働き始めましたが、医薬品などについての十分な知識がないことに別の看護師が気付いてうそが発覚したということです。
調べに対し「フィリピンで看護を学び、あとは独学で勉強していたが免許は取得していなかった」と容疑をおおむね認める一方で、「採血はしていない」と供述しているということです。
老人ホームの入所者の体調に異常は見られないということですが、警察は、以前勤務していた施設でも同様の行為をしていないか詳しく調べることにしています。
-- NHK NEWS WEB