8年前、島根県浜田市で19歳の女子大学生が行方不明になり、広島県で遺体が見つかった事件で、事件のあと交通事故で死亡し、先月に殺人などの疑いで書類送検された男について、松江地方検察庁は、生きていれば起訴するだけの証拠があったとしたうえで、31日に不起訴にしました。捜査は、動機や詳しいいきさつに迫れないまま終結しました。
平成21年10月、島根県浜田市で、県立大学の1年生だった平岡都さん(19)の行方がわからなくなり、広島県北広島町の山で遺体の一部が見つかりました。
その後の捜査で、警察は、事件当時、島根県益田市に住み、遺体が見つかった2日後に交通事故で死亡していた会社員の矢野富栄容疑者(33)が女子大学生の首を絞めて殺害し、遺体を遺棄したなどとして、先月、殺人などの疑いで書類送検しました。
これまでの調べによりますと、矢野容疑者の関係先から押収したデジタルカメラなどのデータを復元した結果、遺体の画像が見つかったということです。
松江地方検察庁は、矢野容疑者について、単独による犯行であることは間違いなく、生きていれば起訴するだけの証拠があったとしたうえで、31日に容疑者死亡で不起訴にしました。
捜査は7年余りに及びましたが、動機や詳しいいきさつに迫れないまま終結しました。
-- NHK NEWS WEB