ロシアのプーチン大統領は中国の習近平国家主席を前に演説し、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」について「膨大な数の国々が参加しつつある」と述べ、ロシアとしても一帯一路を後押しすることで中国との経済的な連携を強めていく姿勢を強調しました。
ロシアを訪れている中国の習近平国家主席は6日、サンクトペテルブルクにあるプーチン大統領の母校で名誉博士号の学位を受ける式典にのぞみました。
式典に出席したプーチン大統領は演説の中で、中国の巨大経済圏構想「一帯一路」について、「世界規模の国際プロジェクトであり、今や膨大な数の国々が参加しつつある。習主席は、その理論をうみだし、実現させようとしている」と述べ、ロシアとしても一帯一路を後押しすることで中国との経済的な連携を強めていく姿勢を強調しました。
一方、習主席は「中国とロシアはことし国交樹立から70周年を迎え、両国関係は新たな時代に入っている」と述べ、ロシアとのさらなる関係発展に期待を示しました。
サンクトペテルブルクでは政府主催の国際経済フォーラムも開幕し、ロシア企業が、中国の国有企業の幹部などおよそ1000人と、エネルギーや農業といった幅広い分野で事業提携に向けた協議を進めています。
欧米との対立を深めるプーチン大統領としては、中国と緊密な関係を築き、世界経済の中で孤立を避けるねらいがあるものとみられます。
-- NHK NEWS WEB