アメリカの要請を受けてカナダで逮捕された中国の通信機器大手ファーウェイの副会長の身柄をアメリカに引き渡すかどうかを判断する審理が、来年1月にカナダの裁判所で始まることになりました。
去年12月、カナダで逮捕された中国の通信機器大手ファーウェイの孟晩舟副会長はことし1月、制裁下のイランと取り引きしたなどとして詐欺などの罪でアメリカで起訴され、アメリカ司法省が身柄の引き渡しをカナダに要請しています。
孟副会長は現在、保釈されてバンクーバーの自宅で過ごしていますが、ファーウェイのカナダ法人は6日、孟副会長の身柄をアメリカに引き渡すかどうかを判断する審理が、地元の裁判所で来年1月に始まることを明らかにしました。
現地メディアによりますと、審理が始まるのは来年の1月20日で、孟副会長側は逮捕からおよそ2年となる11月には判断を示すよう裁判所に求めたということです。
審理の中でファーウェイは、制裁下のイランとの取り引きを禁じているのはアメリカであり逮捕されたカナダでは犯罪にあたらないほか、今回の事件についてはトランプ大統領が中国との貿易交渉を有利に進めるために利用すると受け止められる発言をし、政治的な意図がみられるとして孟副会長の身柄を引き渡さないよう求めていくとしています。
裁判所の審理後、最終的な判断はカナダの司法相が行うことになります。
-- NHK NEWS WEB