来日しているイギリスのハモンド財務相がNHKの取材に応じ、メイ首相の辞任でEU=ヨーロッパ連合からの離脱の先行きが一層不透明になっていることについて、次の首相が誰になってもEUと合意のないまま離脱する可能性は低いという認識を示し、イギリスに進出する日本企業のビジネス環境は守られると強調しました。
8日から福岡で始まるG20=主要20か国の財務相・中央銀行総裁会議に出席するため、日本を訪れているイギリスのハモンド財務相は7日、東京都内でNHKの取材に応じました。
この中でハモンド財務相はメイ首相が辞任する影響について、「日本との経済関係は、政権や首相の交代があっても揺るがないほど強固なはずだ」と述べて、日本との密接な経済関係は変わらないという認識を示しました。
また、次の首相の選出を前に、イギリスに進出する日本企業の間で、EUからの離脱が合意のないまま行われ、経済が混乱する懸念が再び高まっていることについて、「『合意なき離脱』の可能性を排除することはできないが、その可能性は低いと考えており、今回の来日ではそれを日本側に伝えて懸念を取り去りたい。議会は『合意なき離脱』に反対しており、次の首相が誰になっても、そのおそれがあったらEUとの再交渉を求めることになるだろう」と述べました。
そのうえで、イギリスとEUの間で円滑な貿易を続ける方法は見つけられるとして、日本企業のビジネス環境は守られると強調しました。
-- NHK NEWS WEB