大手旅行会社のエイチ・アイ・エスが、東京都内の複数の店舗で従業員に違法な長時間労働をさせていたとして、東京労働局が労働基準法違反の疑いで書類送検する方針を固めたことが関係者への取材でわかりました。
関係者によりますとエイチ・アイ・エスは違法な長時間労働があったとして過去に労働局の指導を複数回、受けていましたが、改善が進んでいないとして、東京労働局の「過重労働撲滅特別対策班」、通称「かとく」が去年夏頃から強制捜査に入っていました。
これまでの捜査で従業員の勤務記録などを調べたところ、東京都内の複数の店舗で、従業員との間で事前に取り決めた上限を上回る長時間の違法な残業をさせていた疑いが出てきたということです。
このため、「かとく」は、エイチ・アイ・エスと、労務を管理していた複数の幹部社員について、従業員に違法な長時間労働をさせていたとして労働基準法違反の疑いで書類送検する方針を固めました。
エイチ・アイ・エスは全国に300を超える店舗があり、グループ全体の従業員は1万4000人余り、売り上げは年間5200億円余りに上ります。
-- NHK NEWS WEB