日本が海外との貿易やサービスなどの取り引きでどれだけ稼いだかを示す、ことし4月の経常収支は、黒字の額が去年の同じ月と比べて1700億円余り減少しました。景気が減速する中国への輸出が落ち込んだことなどが要因です。
財務省の発表によりますと、ことし4月の日本の経常収支は1兆7074億円の黒字でした。
黒字となるのは58か月連続ですが、その金額は去年の同じ月と比べて1791億円減少しました。
これは海外との貿易でどれだけ稼いだかを示す「貿易収支」が、去年の同じ月より6604億円減少して赤字に転落したことが主な要因です。
景気が減速する中国向けが落ち込んで輸出額が減少した一方、原油価格が上昇したことから輸入額が増加し、差し引きに当たる貿易収支が悪化した形です。
一方、海外との配当や利子のやり取りでの稼ぎを示す「第一次所得収支」は2兆1303億円の黒字で、海外の子会社からの配当が増えたことなどから、黒字額は去年の同じ月と比べて1868億円増えました。
-- NHK NEWS WEB