働く人たちに景気の実感を聞く先月(5月)の「景気ウォッチャー調査」は、10連休のあとの消費の落ち込みや米中の貿易摩擦の影響などで、現状と先行きを示すいずれの指数も悪化しました。
内閣府が小売店の従業員やタクシーの運転手など2000人余りに景気の実感を聞いたところ、景気の現状を示す指数は44.1で、前の月を1.2ポイント下回り、2か月ぶりに悪化しました。
調査では、ホテルや飲食店から「10連休のあと節約志向が強まり、消費が落ち込んでいる」とか、製造業や輸送業から「稼働日数が少ないためか、販売が振るわない」、「米中の貿易摩擦の影響で取り引き先の輸出が減少している」といったコメントが寄せられました。
また、先行きを示す指数は45.6で、前の月を2.8ポイント下回り、4か月連続で悪化しました。
景気の先行きについては、近畿地方の金属部品メーカーから「中国向けの出荷が減少傾向となる製品が多く、先行きが不安だ」とか、東海地方のスーパーから「消費税率の引き上げに向けて生活防衛的な消費マインドが強まる」といったコメントが寄せられるなど、慎重な見方が多くなっているということです。
-- NHK NEWS WEB