岩手県宮古市で水揚げされたウニを極めて高い鮮度を保ったまま、東京の鮮魚店に輸送する初めての実証実験が行われ、盛岡駅では、新幹線に詰め込むまでの手順を確認しました。
この実証実験は、東京の品川駅構内にある鮮魚店が11日、JR東日本や卸売り業者とともに初めて行いました。
盛岡駅には、前日に宮古市の田老漁港で水揚げされたばかりのウニおよそ6キロが入った発泡スチロール4箱が、一般の客が利用する長距離バスに乗って到着しました。そして、委託を受けた運送会社の社員が受け取ると、駅構内のエレベーターを使って新幹線のホームまで運び、車両の中に積み込みました。
岩手県沿岸でとれた水産物は、今まではトラックで東北自動車道を経由して半日近くをかけて東京に運ばれてきましたが、新幹線を使うことで、半分の6時間ほどでの輸送が可能になるということです。
実証実験は今月21日まで行う予定で、鮮魚店などでは輸送費や人件費などを踏まえた採算を分析したうえで、できるだけ早く、本格的な運用を始めたいとしています。
JR東日本スタートアップの佐々木純さんは「岩手の海の幸をより新鮮な状態でお客様にお届けしたい。今後、輸送量を増やすことも検討したい」と話していました。
-- NHK NEWS WEB