大手精密機器メーカーのキヤノンの去年1年間の決算は、中国など新興国を中心にプリンターやコンパクトカメラの需要が落ち込んだことなどから、最終利益が前の年と比べておよそ30%落ち込むなど減収減益となりました。
キヤノンは31日、去年1月から12月までの1年間のグループ全体の決算を発表しました。
それによりますと、売り上げは3兆4014億円で、前の年に比べて10%減少しました。最終利益は1506億円と31%減少しました。
これは、中国など新興国を中心にプリンターやコンパクトカメラの需要が落ち込んだことや外国為替市場で想定よりも円高が進んで海外での収益が目減りしたことが主な要因です。
キヤノンの田中稔三副社長は会見で、「これまで会社を引っ張ってきたカメラや複写機の事業は成熟化してかつてのような成長力はなく、監視などに使うネットワークカメラや医療機器などの新規事業に軸足を移す」と述べました。
-- NHK NEWS WEB