来月1日の富士山の山開きを前に、山梨と静岡の担当者が観光庁を訪れ、十分な休息をとらず夜通しで頂上に登る、いわゆる「弾丸登山」の自粛を国からも呼びかけるよう求めました。
13日は、山梨県と静岡県の担当者が観光庁を訪れ、奈良和美参事官に要望書を手渡しました。
要望書では、十分な休息をとらずに夜通しで一気に頂上に登る、いわゆる「弾丸登山」は、標高に体が慣れずに高山病を引き起こしたり、足元が見えにくくけがをしたりする危険性が高いと指摘しています。
そのうえで「弾丸登山」の自粛の呼びかけを、地元の自治体と協力して行うよう求めています。
これに対し、奈良参事官は「われわれもしっかりと周知していく」と述べ、旅行会社などで作る団体なども通じて、登山者に「弾丸登山」の自粛を呼びかける考えを示しました。
山梨県などによりますと、最も多くの登山者が利用する山梨県側の吉田口登山道には、昨シーズン19万6000人余りが訪れ、このうち「弾丸登山」をしたとみられる登山者の割合は7%余りに上ったということです。
山梨県世界遺産富士山課の山本英治山岳安全対策監は「地元だけではなく、さまざまな関係機関とも協力して周知を強化し、安全な富士山登山の実現につなげたい」と話しています。
-- NHK NEWS WEB