日産自動車は、今月25日の株主総会で諮る新たな経営体制への移行について大株主のルノーが棄権することを避けるため、ルノー側の要求を一定程度、受け入れる方向で調整に入りました。
日産は今月25日に開く株主総会で、社外取締役を中心に人事や報酬などを決める「指名委員会等設置会社」に移行する議案を諮る予定です。
これに関して、大株主のルノーが新たに設けられる3つの委員会すべてにルノー側のメンバーを入れるよう求め、認められなければ議案の採決を棄権する意向を示したことから、日産はルノー側の要求を一定程度、受け入れる方向で調整に入りました。
関係者によりますと、具体的にはルノーのスナール会長に加えて、ボロレCEOも委員会のメンバーに選ぶことなどを検討しています。
指名委員会等設置会社への移行はゴーン前会長の事件を受けて、社外取締役の関与を増やし経営の透明性を高めることが目的ですが、日産の株式の43%を持つルノーが棄権した場合、この経営体制への移行ができなくなるおそれもあります。
それだけに、株主総会までに両社が折り合えるかが焦点になります。
-- NHK NEWS WEB