中央競馬の競走馬が禁止薬物が含まれたサプリメントを摂取した可能性があるとして、合わせて156頭の出走が取り消しになった問題で、JRA=日本中央競馬会は、出荷した飼料メーカーに対して禁止薬物が含まれたいきさつの確認を進めるとともに再発防止策について検討することにしています。
JRAは、横浜市に本社のある飼料メーカー「日本農産工業」が、必要な薬物検査の結果が出る前に出荷したサプリメントから興奮作用のある禁止薬物「テオブロミン」が検出されたとして、サプリメントを購入したきゅう舎の競走馬合わせて156頭の出走を取り消しました。
飼料メーカーは禁止薬物が検出された原因を特定できておらず、出荷や薬物検査に出した時期も「調査中」としていて、「徹底的な原因の調査と再発防止に努める」としています。
JRAによりますと、サプリメントは競走馬理化学研究所の検査で禁止薬物が検出されないことを確認してから出荷することになっていますが、今回飼料メーカーは検査結果が出る前の去年12月から出荷していたということです。
JRAは飼料メーカーに対して、なぜ検査結果が出る前に出荷されていたのかや禁止薬物が検出された原因などについて確認を進めることにしています。
そのうえで、飼料メーカーや販売会社への指導の在り方を見直すなど再発防止策について検討することにしています。
-- NHK NEWS WEB