先月、川崎市でスクールバスを待っていた小学生らが、包丁で刺され、20人が死傷した事件を受けて、栃木県さくら市で、スクールバスの運転手が不審者への対応を学ぶ訓練が行われました。
訓練は、栃木県のさくら警察署とさくら市の教育委員会が企画し、市内の公立小学校のスクールバスを運転しているバス会社の4人が参加しました。
はじめに警察官が、川崎市の事件を受けて市内のスクールバスに配備された、長さおよそ40センチで金属製の「警戒棒」の使い方を指導しました。
参加した運転手は、バスに不審者が乗り込んできた場合、「警戒棒」を相手の顔の前で振り回し、声を出しながら後ずさりさせる方法などを学びました。
また、刃物を持った不審者を想定した通報訓練も行われ、犯人の特徴を覚え、携帯電話で警察に状況を伝えたうえで、電話を切らずにつないだままで対応するなどの手順を確認しました。
訓練に参加した60代の運転手は「いつどこで事件が起きるか分からないので、何が起きて平常心でいられるよう、こうした訓練を大切にしたい」と話しました。
さくら警察署生活安全課の沖田順一課長は「大変痛ましい事件が起きて、安全を守る意識をさらに強めています。子どもたちを守る意識を強めてもらい、何かあれば、すぐに警察に通報してほしい」と話しました。
-- NHK NEWS WEB