世界最大の交流サイトを運営するフェイスブックは18日、来年から独自の仮想通貨を発行し、スマートフォンで買い物の決済や送金ができるサービスを提供すると発表しました。
フェイスブックによりますと、来年から発行する独自の仮想通貨の名称は「リブラ」で、スマートフォンでメッセージをやり取りできるアプリの「メッセンジャー」や「ワッツアップ」などで買い物の決済や利用者間の送金、それに公共交通機関のパスなどとして利用できるサービスを提供するということです。
仮想通貨の価値はドルをはじめとする通貨や国債などの実在の資産で裏付けして価格の乱高下を防ぎ、サービスには情報の改ざんが難しいとされる「ブロックチェーン」と呼ばれる技術を使うとしています。
また仮想通貨の管理組織にはクレジットカード大手のマスターカードやビザ、配車サービスのウーバーなど欧米の20社以上が参加しているということです。
フェイスブックは個人データの保護をめぐる姿勢が批判されており、これを踏まえて仮想通貨の取引情報は利用者の同意なしに共有せず、広告ビジネスにも使わないと強調しています。
ザッカーバーグCEOはことし4月の講演で「友人に写真を送るように簡単にお金を送れるようにしたい」と話していて、世界で20億人を超える利用者を抱えるフェイスブックが仮想通貨の発行に乗り出すことで、これまでの銀行を使った決済方法が大きく変わる可能性もあります。
-- NHK NEWS WEB