経済成長に伴い航空市場が急拡大しているインドで、一時、トップシェアを誇った航空大手の「ジェットエアウェイズ」は、格安航空会社との競争などで経営が行き詰まり、すべての便の運航停止に続いて破産手続きが始まりました。
インドの航空大手「ジェットエアウェイズ」は、国内線に加え、中東や東南アジア、それにヨーロッパなどに路線を広げ、一時、トップシェアを誇っていましたが、格安航空会社との競争や原油高などで経営が行き詰まり、18日経営再建を主導する銀行団が破産手続きを始めました。
負債の総額は3600億ルピー、日本円で5600億円余りに上るとみられています。
会社はこれまで経営再建のための出資企業を探してきましたが、十分な資金が集まらず、ことし4月にはすべての便の運航を取りやめていました。
インドでは経済成長に伴い航空市場が急拡大していて、国内線と国際線を合わせた旅客数は、年間1億8000万人余りと、この10年で2.5倍に増えています。
一方で格安航空会社の参入などで値下げ競争が激化し、国営の「エアインディア」も巨額の負債を抱え、民営化を迫られるなど航空各社は厳しい競争にさらされています。
-- NHK NEWS WEB