水戸市に拠点をおくサッカーJ2の「水戸ホーリーホック」は、社員に時間外労働を命じるために、法律で必要とされている労使間の協定を創業以来、ことし4月まで結んでおらず、少なくとも11年間にわたって、残業代が未払いの状態だったことを明らかにしました。
これは、水戸ホーリーホックの沼田邦郎社長が23日、水戸市で記者会見し、明らかにしました。
それによりますと、社員に時間外労働を命じるために、労働基準法で必要とされている労使協定を会社は平成9年の創業以来ことし4月まで一度も結ばず、違法な状態が続いていたということです。
この結果、労働時間の管理が行われず、確認できているだけでも平成20年以降に在籍した社員およそ20人に対して、残業代が全く支払われていなかったということです。
沼田社長は「違反だということは認識していたが社員に甘えてしまっていた」として謝罪し、未払いの残業代を支払う方向で金額などについて協議中だと説明しました。
また去年、退職した男性社員に対する幹部社員からの暴言などがパワハラに当たると、会社が設けた第三者委員会に認定されたことも明らかにしました。
会社は、この幹部社員や沼田社長に対する処分を検討しているということです。
沼田社長は「サポーターに心配をおかけし申し訳ない。法令に対する認識を改め社員が働きやすい環境を整えていきたい」と話しました。
-- NHK NEWS WEB