海洋汚染の原因となるプラスチックごみを減らそうと、「コロナ」ビールを展開する大手ビールメーカーは、缶をまとめて持ち運ぶ際のプラスチック製の包装が不要になる新たな缶のデザインを発表し、話題となっています。
世界各地で「コロナ」ビールを展開する大手ビールメーカーは、今月、プラスチックごみを減らす取り組みの一環として、新しい缶のデザインを発表しました。
新たなデザインでは、缶のふたと底の縁にある溝をねじり合わせて縦につなげることによって、プラスチック製の包装やレジ袋を使わずに持ち運べるように工夫しています。
会社が発表した動画では、若者たちが、いくつもの缶を縦につなげ、長い棒のようにしてビールを持ち運んでいます。
飲料業界では、缶をまとめるための包装に年間1700万トン以上のプラスチックを使用しているということで、動画が公開されると、「革新的なアイデアだ」などとネット上で話題となっています。
新たなデザインの缶は今後、メキシコ国内で試験的に導入される予定だということですが、メーカーの担当者は「他の企業でも導入できるよう、缶の設計などノウハウを公開したい」と話しています。
デンマークの「カールスバーグ」などほかの大手ビールメーカーもプラスチック製の包装をやめる方針を打ち出していて、プラスチックごみによる環境汚染が深刻となる中、企業側は対策を迫られています。
-- NHK NEWS WEB