C型肝炎の治療薬の偽造品が奈良県内の薬局などで見つかった問題で、厚生労働省などが偽造品の一部の成分を分析した結果、ほとんどがビタミン剤や漢方薬などと見られることがわかりました。厚生労働省は改めて全国の業者や医療機関などに正規品かどうかの確認を徹底するよう呼びかけています。
この問題は、C型肝炎の治療薬「ハーボニー」の偽造品が入ったボトル5本が、先月、奈良県内の薬局で見つかったもので、その後、都内の2つの卸売業者の在庫品から合わせて9本のボトルが見つかっています。
さらに、1日までに東京の卸売会社の在庫品から1本の偽造品のボトルが見つかりましたが、その後、新たに服用した患者は確認されていないということです。
厚生労働省はこれまでに見つかった偽造品のうち6本について、東京都などと協力して成分を分析した結果、3本は中身がすべてビタミン剤で、残りの3本は漢方薬や別の肝炎の治療薬と見られることがわかりました。
ハーボニーは、ボトル1本当たりの価格がおよそ150万円する高額薬で、厚生労働省などは、何者かがボトルの中身を詰め替え正規品と偽って卸売業者に販売したと見て、業者や医療機関などに正規品かどうかの確認を徹底するよう呼びかけています。
-- NHK NEWS WEB