地震の揺れから建物を守る、「構造スリット」と呼ばれる耐震構造に施工ミスが相次いでいる問題で、石井国土交通大臣は25日の閣議のあとの記者会見で、実態の把握を進める考えを明らかにしました。
「構造スリット」は、地震の揺れで建物が損傷するのを防ぐため、柱と壁などの間に隙間を入れる耐震構造です。
鉄筋コンクリートのマンションなどで使われていますが、東京の不動産コンサルタント会社などが調査したところ、全国の少なくとも40以上のマンションで、設計どおりに施工されていないなどのミスが見つかっています。
設計どおりに施工されていない場合には、地震による建物の変形などを計算する「構造計算」に影響する可能性があることから、石井国土交通大臣は「問題の実態を把握したうえで、その結果に応じて、必要な注意喚起などの対応を検討する必要がある。自治体が改修などの指導を行えるよう、国として情報を収集したい」と述べました。
-- NHK NEWS WEB